お知らせ

2026-07-02 12:04:00

リファンピシンの併用によりクラリスロマイシンの血中濃度が低下することが報告されていますが, アジスロマイシンへの影響についてはこれまで検討が不十分でした.

 

今回はin vitroの研究ではなく, 実際に患者の血中濃度を解析した結果が, オランダのグループから報告されています.

 

Exposure to azithromycin and the effect of co-administration of rifampicin in patients with non-tuberculous mycobacterial disease - PubMed

 

研究デザイン

  • オランダの単施設後ろ向き研究。
  • アジスロマイシンTDMを受けた130例を解析。 59%NTM-PD
  • AUC₀–₆hCmax、トラフ値を評価。
  • リファンピシン併用群と非併用群の比較に加え、同一患者内でリファンピシン使用時・中止後を比較した。

 

主な結果

  • リファンピシン併用群は、非併用群よりアジスロマイシン投与量が多かった。
  •   ・7.9 vs 6.8 mg/kg/日
  • それにもかかわらず、アジスロマイシン曝露量は大きく低下していた。
  •   ・AUC₀–₆h:0.90 vs 1.83 mgh/L
  •   ・Cmax:0.22 vs 0.46 mg/L
  •   ・トラフ値:0.043 vs 0.13 mg/L
  • Cmax 0.4 mg/L以上を達成した割合は、
  •   ・リファンピシン非併用群:68%
  •   ・リファンピシン併用群:25%
  •   であった。

 

同一患者内での比較

  • 14例では、リファンピシン併用時と中止後の両方でTDMが実施された。
  • リファンピシン併用により、 
  •   ・AUCは約62%低下
  •   ・Cmaxは約58%低下
  •   ・トラフ値は約66%低下
  • 個人差は大きいものの、アジスロマイシン曝露は概ね半分以下となった。

 

TDMの実臨床での影響

  • 130例中54例(42%)で、TDM結果をもとに治療内容が変更された。
  • 主な対応は、
  •   ・アジスロマイシン増量
  •   ・リファンピシン中止
  •   ・一部でクラリスロマイシンへの変更
  • リファンピシン中止時には、クロファジミンが代替として導入されることが多かった。
  • 介入後、アジスロマイシンのAUCCmax、トラフ値はいずれも上昇した。

 

注意点

  • アジスロマイシン曝露量の低下が、培養陰性化率や臨床改善率の低下につながることは、本研究単独では証明されていません。