お知らせ

2026-05-28 10:07:00

 

気管支拡張症に対する抗炎症治療に関する、RCTAIR-NET trial)が行われるようです。

 

そちらの試験デザイン・プロトコールがERJ openで発表されています。

 

Design and rationale of the AIR-NET trial: a randomised, open-label, multifactorial, multicentre, adaptive platform trial using a range of repurposed anti-inflammatory treatments to improve outcomes in patients with bronchiectasis within the EMBARC clinical research network - PubMed

 

投与される薬剤としては

・ドキシサイクリン

・ジスルフィラム(慢性アルコール中毒に効能あり)

・ジピリダモール(狭心症、心筋梗塞などに効能あり)

3薬剤となっています。

 

いずれも本来の適応とは異なりますが、NETosis、酸化ストレス、MMP活性、炎症性サイトカインなどへの作用が報告されており、気管支拡張症における好中球性炎症を抑制する可能性が期待されています。

 

ドキシサイクリンは、BTSGuidelineにおいて、

 

British Thoracic Society guideline for bronchiectasis in adults - PubMed

 

Consider doxycycline as an alternative in patients intolerant of macrolides or in whom they are ineffective.

(マクロライド長期療法に忍容性のない症例や効果不良の症例に検討)

 

と記載されています。

 

 

しかし、非マクロライド系薬の長期療法については、2025年の最新のERSのガイドラインでも「推奨しない」という記載になっており、エビデンスが不足している状況です。

 

European Respiratory Society clinical practice guideline for the management of adult bronchiectasis - PubMed

 

 

今回紹介した論文中にも、

「マクロライドの代替として長期治療に適応外使用されることもあるが、その根拠となるエビデンスはない」

と記載されております。

 

ドキシサイクリンは比較的低用量でも好中球性炎症を抑制すると考えられているようですので、今回のRCTでもドキシサイクリン 100 mg 1日1回で投与されるデザインとなっているようです。

(注意:現時点で本邦においては保険適応外になりますので、一般的に推奨される治療ではありません)

2026-05-25 14:48:00

 

気管支拡張症を主診断名として有し、かつ重症喘息を合併している症例に対するテゼペルマブ(抗TSLP抗体)の有効性に関する論文が、CHEST誌から報告されました。

 

 

Use of an anti-TSLP agent in patients with asthma and clinically significant bronchiectasis: a case series - PubMed

 

 

【背景】

喘息と気管支拡張症の合併は決してまれではなく、欧州のEMBARCレジストリでは、気管支拡張症患者の約31%に喘息の合併が認められています。

 

喘息を合併する気管支拡張症では、増悪頻度が高く、より重症な経過をたどることが知られています。

 

一方、気管支拡張症では好中球性炎症を主体とする非Th2型炎症が関与することも多く、従来の生物学的製剤の効果が限定的な症例も存在します。

 

テゼペルマブはTSLPを阻害する薬剤であり、Type2炎症だけでなく、より上流の気道上皮由来サイトカインを標的とする点が特徴です。

 

そのため、喘息と気管支拡張症が重なる複雑な病態に対しても、有効性が期待されています。

 

 

【研究の概要】

本研究は、イタリアの8大学病院で行われた多施設観察研究です。

 

対象は、気管支拡張症を主診断名として有し、かつ重症喘息を合併している症例のうち、テゼペルマブが投与された22です。

 

治療開始前、3カ月後、6カ月後に、呼吸機能、喘息コントロール、呼吸困難、喀痰量、増悪頻度などが評価されました。

 

患者の年齢中央値は65歳で、女性は41%でした。

 

ベースラインでは全例がICS/LABA/LAMAを含む吸入治療を受けており、41%が経口ステロイド、27%が長期アジスロマイシンを使用されていました。

 

また、36%は過去に他の生物学的製剤を使用されていました。

 

 

【主な結果】

テゼペルマブ投与後、臨床的に重要な改善が複数の指標で認められました。

 

気管支拡張症増悪の頻度

治療前1年:3 (IQR 2-5.8)

治療中:0 (IQR 0-2)

 

喀痰量

ベースライン:20 mL (IQR 5-45)

3か月後:7.5 mL (IQR 0-20)

6カ月後:0 mL (IQR 0-10)

 

MRC

mMRCスコアが1以上の患者割合)

ベースライン:82%

3か月後:43%

6カ月後:41%

 

%FEV1

ベースライン:62.0% (IQR 49.0-79.0)

3か月後:68.0% (IQR 56.0-85.0)

6カ月後:67.5% (IQR 53.0-80.5)

 

ACTスコア

ベースライン:14(IQR 12-19)

3カ月後:20(IQR 17-24)

6カ月後:21(IQR 19-23)

 

 

【コメント】

Type 2-highの気管支拡張症や、喘息合併例の気管支拡張症に対する治療戦略は、いまだ確立されていません。

 

しかし、本論文のように、喘息に対する生物学的製剤が、喘息症状の改善に加えて、気管支拡張症増悪の抑制や喀痰量の減少にも寄与する可能性が報告されています。

2026-05-25 08:24:00

群馬県の皆様にNTMをついてよく知っていただき、病気になっても安心して過ごしていただけるよう市民公開講座を開催します👏!

 

 ■日時

2026年8月1日(土) 13時~15時

 

■会場

高崎市総合福祉センター たまごホール

 

 

患者さんやご家族、医療従事者、一般の方、どなたでも大歓迎です!

 

 

参加費は無料ですので、皆様お誘い合わせの上お気軽にご参加ください!

 

下記フライヤーを印刷のうえ、自由にご活用いただいてかまいません。

 

pdf 市民公開講座フライヤー.pdf (6.56MB)

 

患者さんへの配布や外来待合室での掲示など、NTM患者さんへの周知にご協力いただけますと幸いです。

 

 

 市民公開講座_HP.jpg

2026-05-07 16:26:00

 

 

次回(第13回)は、

 

515日(金)

18時~

 

の開催になります。

 

 

今回は、複十字病院の理学療法士である原田梨紗子先生より、

 

「気管支拡張症におけるHFNC

 

についてお話していただきます。

 

その他、相談内容や話題のある方はご連絡ください。

 

会への参加を希望される方は、【お問い合わせ】からご連絡ください。

そちらからZoomURLをお送りいたします。

 

 

スクリーンショット 2026-05-07 162903.jpg
2026-04-14 09:49:00

 

4月17日は呼吸器学会総会のため, 今月も第4週の開催となります.

 

4月24日(金)

18時~

(ZoomのURLを希望される方は, 【お問い合わせ】よりご連絡ください)

 

今月のテーマは「M. abscessus species.の診断・治療」になります.

 

 

相談症例や話題のある先生は,是非お願いいたします。

 

 

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