お知らせ

2025-09-07 20:00:00

気管支拡張症において、世界で現在進行中の治験について、まとめてみました。

 

各試験の詳細は、ClinicalTrials.govをご確認ください。

Home | ClinicalTrials.gov

 

BI1291583DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅢ、NCT06872892

 

HSK31858DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅢ、NCT06660992

 

RSS0343DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅡ、NCT06775340

 

XH-S004DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅡ、NCT06981091

 

Itepekimab:抗IL-33抗体、注射薬、phaseⅡ、NCT06280391

 

EnsifentrinePDE3, 4阻害薬、吸入薬、phaseⅡ、NCT06559150

 

CSL787:免疫グロブリン、吸入薬、phaseⅡ、NCT07048262

 

AZD0292:緑膿菌に対するモノクローナル抗体、注射薬、phaseⅡ、NCT07088926

 

CHF6333:好中球エラスターゼ阻害薬、吸入薬、phase/Ⅱ、NCT06166056

 

RESP30XNO、吸入薬、phase/Ⅱ、NCT06663176

 

Brensocatibに続いて、多数のDPP-1阻害薬の治験が走っているようです。

2025-09-06 17:47:00

 

次回開催日は

2025年9月19日(金)18 時~

になります。

 

今回は肺MAC症で使用する代表的な薬剤である、CAM(AZM)、EB、RFPの基本や副作用マネジメントについてお話する予定です。

 

症例相談や話題のある方はお気軽にご提示ください。

 

ZoomのURLはメールでお送りします。

参加希望でメールが届いていない方は、お問い合わせから会員登録をお願いします。

 

第5回 gunma_ntm_salon.jpg

 

2025-08-28 08:44:00

 

線毛機能不全症候群(Primary ciliary dyskinesia:PCD)を疑うための問診としては、PICADAR scoreが知られています。

PICADAR: a diagnostic predictive tool for primary ciliary dyskinesia - PubMed

 

5点がカットオフとされていますが、内臓逆位を有さないPCDの場合、カットオフ値未満となる症例も少なくありません。

 

本邦の内臓逆位を有する頻度は約25%と低いことが知られていますので、その他の所見からPCDを疑う必要があります。

 

以下、私見も含みますが、PCDを疑うべき特徴についてまとめてみました。

 

PCDの多くの症例が

・幼少期からの副鼻腔炎もしくは中耳炎

・若年発症の気管支拡張症

を認めますので、まずはこの2つの所見がある患者さんにおいてはPCDを疑う必要があるかと思います。

基本的に上記2つを認める症例の場合は、一度はPCDのスクリーニングを検討すべきです。

 

また、PCDの多くが典型的な画像所見(中葉の気管支拡張と下葉の粒状影)を呈します。

若年の場合は下葉に病変を認めない患者さんもいますが、中葉に気管支拡張を認めない場合はPCDの可能性が下がります。

 

その他に、疑うべき徴候としては、

・不妊症(不妊治療歴)

不妊治療をされていれば、お子さんがいる患者さんも多くいらっしゃいます。

・原因不明の出生時呼吸不全

約半数の患者さんは出生時呼吸不全を認めません。

・マクロライドに不応

・蝶形骨洞もしくは前頭洞の低形成・無形成

・両親の近親婚のエピソード

・内臓逆位、内臓錯位

・先天性心疾患

があげられます。

 

PCD20244月から指定難病の登録が開始されました。

同年7月には、外注の遺伝子検査が保険収載されています。

https://www.genetest.jp/test_search.html

(公益財団法人かずさDNA研究所かずさ遺伝子検査室)

 

 

外注の遺伝子検査のみでは診断のつかないPCDの患者さんもいますので、疑わしい場合は専門施設へご紹介ください。

2025-08-27 07:02:00

学会員の先生方は既にご存知かとは思いますが、キャピリア® MAC抗体ELISAの安定した供給が維持できず、一部では測定困難となることが想定されているようです。

 

日本結核非結核性抗酸菌症学会、日本呼吸器学会、日本感染症学会、日本臨床微生物学会の4学会合同で文書が作成されており、学会ホームページで公開されております。

2025-08-13 06:33:00

 

2025812

BRINSUPRI™Brensocatib)が遂に、非嚢胞性線維症性気管支拡張症(non-cystic fibrosis bronchiectasis:NCFB)に対してFDAで承認されました。

 

気管支拡張症に対して初めて承認された薬剤になります。

 

今後、日本でも承認が予想されております。

 

Brensocatibの主要な臨床試験結果

PhaseⅢ:ASPEN試験

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40267423/

 

PhaseⅡ:WILLOW試験

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32897034/

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