お知らせ
2026-10-06 08:56:00
緑膿菌肺炎に対するCFPMとTAZ/PIPCの比較が、CIDから報告されています。
【背景】
- 緑膿菌肺炎では、cefepime(CFPM)とpiperacillin/tazobactam(PIPC/TAZ)はともに広く使用されているが、両者を直接比較したデータは限られている。
【方法】
- 単施設・後ろ向きコホート研究。
- Pseudomonas aeruginosa肺炎 204例を対象に、CFPM群87例、PIPC/TAZ群117例を比較。
- 主要評価項目は30日死亡率とDOOR(clinical failure、耐性化、AKI、再発などを統合した指標)。
【結果】
- 30日死亡率はCFPM群で有意に低かった(11.5% vs 23.1%、adjusted OR 2.38[PIPC/TAZ vs CFPM])。
- 一方で、clinical success、DOOR、再発、AKIなどその他のアウトカムには明確な差を認めなかった。
- 新規耐性化はPIPC/TAZ群で多い傾向(12.0% vs 5.7%)だったが、有意差はなかった。
【コメント】
CFPMの方が死亡率が低かった点は興味深い結果です。
著者は、その理由としてPK/PD、とくに肺胞上皮被覆液(ELF)への移行性の違いを挙げています。
PIPCでは肺内移行にばらつきが大きい一方、CFPMはより安定して肺内曝露を確保できる可能性があります。
COPDは98例、気管支拡張症は14例含まれていました。
緑膿菌の定着した気管支拡張症症例における抗菌薬選択の参考になるかもしれません。
なお、本論文のDiscussionには、inoculum effectについての記載はありませんでした。