お知らせ
2025年8月12日に12歳以上の非嚢胞性線維症性気管支拡張症に対してFDAで承認されたBrinsupri®ですが, 11月18日にEUにおいても販売承認が正式に付与されています.
Brinsupri®以外にも複数のDPP-1阻害薬の開発が進んでいます.
今回は, Respiratory ResearchからPublishされたDPP-1阻害薬のmeta-analysisの論文を紹介します.
本論文は, HSK31358(SAVE-BE), BI1291583(AIRLEAF), Brensocatib(Willow study), Brensocatib(ASPEN study)の4つのRCTを統合したものになります.
●ベースラインのまとめ
・マクロライド使用率:5-19%
・ICS使用率:5-63%
・緑膿菌感染の頻度:33-36%
・年齢:56-64歳
・年3回以上の増悪歴あり:21-35%
・入院を要する増悪(24か月):24-37%
・喘息合併:7-20%
・COPD合併:9-27%
・BSI:7-9点
・%FEV1:67-74%
●有意差があった項目:
増悪回数, 重症増悪回数, 初回増悪までの期間, 喀痰中好中球エラスターゼの減少, 呼吸器症状の変化
●差がなかった項目:
%FEV1の変化、2回以上の増悪患者、3回以上の増悪患者、有害事象
個々のRCTでは%FEV1の低下を抑制する効果が報告されておりますが, meta-analysisでは有意差はなかったようです.
今年もNTM-JRCの市民公開講座がオンラインで開催されます.
今年で第6回になります.
12月13日(土)13:30~
開催になります.
是非, 各先生方のNTMの患者さんにもご案内ください.
下記のPDFから印刷することができます。
第6回NTM-JRC市民公開講座.pdf (1.31MB)
第6回 NTM-JRCオンライン市民公開講座 | いま急増する呼吸器感染症〜『肺NTM症』ってどんな病気?
過去のNTM-JRCの市民公開講座の内容も, 下記のサイトからみることができます.
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
難治性肺MAC症に対するManagementのコンセンサスが発出されました。
各国のエキスパートの先生方が参加されています。
先日Respiratory Medicineにpublishされた, ALISのリアルワールドデータと投与期間中の肺障害に関する論文を紹介します.
複十字病院と東邦大学大森病院の2施設による, 後ろ向き研究になります.
複十字病院のブログや倉原優先生の「呼吸器内科医」ブログでも紹介されていますので,そちらも参考にしてみてください.
複十字病院ブログ(筆頭の時田先生による論文の概要):
呼吸器内科医ブログ:
アリケイス投与後の肺異常、投与継続可能か? : 呼吸器内科医
重要と思われるデータを以下にまとめます.
●治療効果について:
・全体の喀痰培養陰性化率は28%.
・空洞を有する肺MAC症では喀痰培養陰性化率が9.4%と低い.
・空洞がない場合の喀痰培養陰性化率は64.7%.
・BMI18.5 kg/m2未満の症例では優位に喀痰培養陰性化率が低い. (aOR 0.07, CI 0.02–0.35)
●アミカシン耐性化について:
・ALIS投与中に, 6例でAMKが新たに耐性化していた.(6/49, 12.2%)
・耐性化した6例全例が空洞を有していた.
・3例がALIS投与開始時の時点でCAM耐性例であった.
●ALIS投与中の胸部異常陰影について:
・ALIS投与中は82.1%に, 吸入による胸部異常陰影が出現していた.
・陰影は4つのパターンに分類できる.
(Multiple nodular pattern, OP pattern, HP pattern, DAD pattern)
・ほとんどが, 淡い粒状の影(Multiple nodular pattern)で, 下葉優位に分布する.
・症状を伴う胸部異常陰影が出現したのは, 4例のみであった.(4/76, 5.3%)
⇒症状を伴う4例の内訳は OP pattern:2例, HP pattern:1例, DAD pattern:1例
・DAD patternはALIS吸入開始後初期に起こり, 発熱を伴っていた.
・基本的にはALISの中止のみ(全身性ステロイドなし)で軽快していた.

