お知らせ

2025-09-23 08:42:00

緑膿菌は気管支拡張症の代表的な予後不良因子であることが知られております。

 

インフルエンザ桿菌も気管支拡張症において高頻度で検出される代表的な菌種ですが、増悪や死亡に与える影響については明らかにされていません。

 

インフルエンザ桿菌と気管支拡張症に関するReviewが先日Publishされましたので、まとめてみました。

Haemophilus influenzae in bronchiectasis - PubMed

 

■インフルエンザ桿菌とは

・グラム陰性桿菌(小型で球菌様にも見える)

19世紀後半に初めて報告.

・当初は, インフルエンザウイルス感染の原因菌と考えられていた.

 →のちに, インフルエンザウイルスが同定され, 二次感染であることが判明した.

Haemo:血液, philic:好む, 血液成分:X因子, V因子が発育に必要

・莢膜型と無莢膜型(NTHi)に分類.

 (NTHi=Nontypeable H. influenzae)

・莢膜型はa-fの血清型に分類される.

b型(Hib)は組織侵襲性が高く, 重症である.

 

*気管支拡張症において問題となるのは, NTHi

 

■インフルエンザ桿菌の病原性

Fimbriae, Adhesins:接着因子. 気道への定着.

LipooligosaccharideLPSO-抗原多糖が欠損. 強い炎症誘発作用.

IgAプロテアーゼ:IgA不活化. LAMP(リソソーム関連膜タンパク質)の切断.

・クオラムセンシング

・バイオフィルム形成

 

■インフルエンザ桿菌が気管支拡張症に与える影響

・若年やearly stageに比較的多い菌

・緑膿菌とは排他的に存在

・入院率や死亡率には影響しないと考えられている.

・肺機能やQOLへの影響も明らかでない.

・軽症増悪のリスク因子にはなるかもしれない.

・除菌治療の有効性については明らかでない.

2025-09-07 20:00:00

気管支拡張症において、世界で現在進行中の治験について、まとめてみました。

 

各試験の詳細は、ClinicalTrials.govをご確認ください。

Home | ClinicalTrials.gov

 

BI1291583DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅢ、NCT06872892

 

HSK31858DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅢ、NCT06660992

 

RSS0343DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅡ、NCT06775340

 

XH-S004DPP-1阻害薬、経口薬、phaseⅡ、NCT06981091

 

Itepekimab:抗IL-33抗体、注射薬、phaseⅡ、NCT06280391

 

EnsifentrinePDE3, 4阻害薬、吸入薬、phaseⅡ、NCT06559150

 

CSL787:免疫グロブリン、吸入薬、phaseⅡ、NCT07048262

 

AZD0292:緑膿菌に対するモノクローナル抗体、注射薬、phaseⅡ、NCT07088926

 

CHF6333:好中球エラスターゼ阻害薬、吸入薬、phase/Ⅱ、NCT06166056

 

RESP30XNO、吸入薬、phase/Ⅱ、NCT06663176

 

Brensocatibに続いて、多数のDPP-1阻害薬の治験が走っているようです。

2025-09-06 17:47:00

 

次回開催日は

2025年9月19日(金)18 時~

になります。

 

今回は肺MAC症で使用する代表的な薬剤である、CAM(AZM)、EB、RFPの基本や副作用マネジメントについてお話する予定です。

 

症例相談や話題のある方はお気軽にご提示ください。

 

ZoomのURLはメールでお送りします。

参加希望でメールが届いていない方は、お問い合わせから会員登録をお願いします。

 

第5回 gunma_ntm_salon.jpg

 

2025-08-28 08:44:00

 

線毛機能不全症候群(Primary ciliary dyskinesia:PCD)を疑うための問診としては、PICADAR scoreが知られています。

PICADAR: a diagnostic predictive tool for primary ciliary dyskinesia - PubMed

 

5点がカットオフとされていますが、内臓逆位を有さないPCDの場合、カットオフ値未満となる症例も少なくありません。

 

本邦の内臓逆位を有する頻度は約25%と低いことが知られていますので、その他の所見からPCDを疑う必要があります。

 

以下、私見も含みますが、PCDを疑うべき特徴についてまとめてみました。

 

PCDの多くの症例が

・幼少期からの副鼻腔炎もしくは中耳炎

・若年発症の気管支拡張症

を認めますので、まずはこの2つの所見がある患者さんにおいてはPCDを疑う必要があるかと思います。

基本的に上記2つを認める症例の場合は、一度はPCDのスクリーニングを検討すべきです。

 

また、PCDの多くが典型的な画像所見(中葉の気管支拡張と下葉の粒状影)を呈します。

若年の場合は下葉に病変を認めない患者さんもいますが、中葉に気管支拡張を認めない場合はPCDの可能性が下がります。

 

その他に、疑うべき徴候としては、

・不妊症(不妊治療歴)

不妊治療をされていれば、お子さんがいる患者さんも多くいらっしゃいます。

・原因不明の出生時呼吸不全

約半数の患者さんは出生時呼吸不全を認めません。

・マクロライドに不応

・蝶形骨洞もしくは前頭洞の低形成・無形成

・両親の近親婚のエピソード

・内臓逆位、内臓錯位

・先天性心疾患

があげられます。

 

PCD20244月から指定難病の登録が開始されました。

同年7月には、外注の遺伝子検査が保険収載されています。

https://www.genetest.jp/test_search.html

(公益財団法人かずさDNA研究所かずさ遺伝子検査室)

 

 

外注の遺伝子検査のみでは診断のつかないPCDの患者さんもいますので、疑わしい場合は専門施設へご紹介ください。

2025-08-27 07:02:00

学会員の先生方は既にご存知かとは思いますが、キャピリア® MAC抗体ELISAの安定した供給が維持できず、一部では測定困難となることが想定されているようです。

 

日本結核非結核性抗酸菌症学会、日本呼吸器学会、日本感染症学会、日本臨床微生物学会の4学会合同で文書が作成されており、学会ホームページで公開されております。

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